川原秀城『数と易の中国思想史 術数学とは何か』(勉誠出版、2018年)

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前言

術数学原論
1 中国の「計量的」科学
 小序
 1 術数学と数の二義性
  1.1 中国科学と術数的思考
  1.2 暦算と占術
  1.3 算書中の占法と占書中の数理知識
  1.4 算術と筮法の結合
 2 経学と術数学
  2.1 董仲舒の天人の学
  2.2 劉歆の目録学
 小結

2 中国の数術
 1 術数学の定義
  1.1 漢書の用例
  1.2 術数概念の外延
  1.3 術数の定義
  1.4 数術と方術
 2 術数学の歴史
  2.1 数理の自律的展開
  2.2 易説による数の統一的解釈
 術数学の時代区分―結びにかえて

3 朱子学は術数学か
 1 術数原論
  1.1 術数一論―科学思想の視点からの分析
  1.2 術数二論―歴史的な分析
 2 問題の所在
 3 朱子学に対する術数学的な評価
  3.1 黃胤錫の理藪新編
  3.2 阮元の疇人伝序
 4 朱子哲学に現れる術数的思考
  4.1 形而上学と自然学の混淆
  4.2 倫理と卜筮の併存
  4.3 律呂本原と候気の矛盾
 小結
 補論

術数学専論
4 大衍術
 1 前史
  1.1 「物不知数」
  1.2 中国剰余定理
 2 秦九韶の大衍術
  2.1 大衍総数術
  2.2 大衍求一術 
  2.3 一般合同題の解法
  2.4 元数と定母
  2.5 解の存在条件について
  2.6 上元積年の計算
 小結

5 秦九韶の易筮法
 1 多様な筮法の存在
 2 秦九韶の筮法
 3 大衍術
 4 筮法と算法の一体化
 小結

6 皇極経世学小史
 1 邵雍の『皇極経世書』
  1.1 歴年表
  1.2 声音表
  1.3 観物外篇と先天易学
  1.4 術数と観物
 2 皇極経世学の展開
  2.1 邵伯温と蔡元定の易説
  2.2 張行成の掛一図と既済図
  2.3 祝泌の起運法と語音分析
  2.4 黄畿の気六変説
 小結

7 律暦淵源と河図洛書
 問題の所在
 1 数理本原と周易折中
  1.1 河図図と加減法
  1.2 洛書図と乗除法
 2 数学と道学
  2.1 数理科学の河図洛書起源説
  2.2 康煕帝と朱子学
 小結

術数学補論
8 『孫子』における天文と地理
 1 兵家思想における合理性と神秘性
  1.1 中国の天文と地理
  1.2 権謀家の軍事思想
 2 孫子における天文と地理
  2.1 天文・地理の重要性
  2.2 天とは……
  2.3 天文占
  2.4 寒暑と時制
  2.5 孫子の地理認識
 小結―「人」の視点

9 中国古来の哲理・五行思想
 1 天の哲学
 2 五行思想
 3 五行災異
 4 水と聴
 5 五徳終始
 6 水徳の王朝
 7 科学理論への影響

10 中国の「はかり」の世界
 1 中国の統一度量衡制
 2 度量衡と声律
 3 劉歆の三統哲学

11 術数的思考と中国医学
 1 術数的思考
  1.1 中国の数術
  1.2 中国科学の計量的性格
  1.3 数の二義性
  1.4 術数学=暦算+占術
  1.5 理数と命数の混淆
 2 中国医学と術数的思考
  2.1 方技の二義性
  2.2 本草学と三品分類
  2.3 営五十周

後 言