前言
術数学原論
1 中国の「計量的」科学
小序
1 術数学と数の二義性
1.1 中国科学と術数的思考
1.2 暦算と占術
1.3 算書中の占法と占書中の数理知識
1.4 算術と筮法の結合
2 経学と術数学
2.1 董仲舒の天人の学
2.2 劉歆の目録学
小結
2 中国の数術
1 術数学の定義
1.1 漢書の用例
1.2 術数概念の外延
1.3 術数の定義
1.4 数術と方術
2 術数学の歴史
2.1 数理の自律的展開
2.2 易説による数の統一的解釈
術数学の時代区分―結びにかえて
3 朱子学は術数学か
1 術数原論
1.1 術数一論―科学思想の視点からの分析
1.2 術数二論―歴史的な分析
2 問題の所在
3 朱子学に対する術数学的な評価
3.1 黃胤錫の理藪新編
3.2 阮元の疇人伝序
4 朱子哲学に現れる術数的思考
4.1 形而上学と自然学の混淆
4.2 倫理と卜筮の併存
4.3 律呂本原と候気の矛盾
小結
補論
術数学専論
4 大衍術
1 前史
1.1 「物不知数」
1.2 中国剰余定理
2 秦九韶の大衍術
2.1 大衍総数術
2.2 大衍求一術
2.3 一般合同題の解法
2.4 元数と定母
2.5 解の存在条件について
2.6 上元積年の計算
小結
5 秦九韶の易筮法
1 多様な筮法の存在
2 秦九韶の筮法
3 大衍術
4 筮法と算法の一体化
小結
6 皇極経世学小史
1 邵雍の『皇極経世書』
1.1 歴年表
1.2 声音表
1.3 観物外篇と先天易学
1.4 術数と観物
2 皇極経世学の展開
2.1 邵伯温と蔡元定の易説
2.2 張行成の掛一図と既済図
2.3 祝泌の起運法と語音分析
2.4 黄畿の気六変説
小結
7 律暦淵源と河図洛書
問題の所在
1 数理本原と周易折中
1.1 河図図と加減法
1.2 洛書図と乗除法
2 数学と道学
2.1 数理科学の河図洛書起源説
2.2 康煕帝と朱子学
小結
術数学補論
8 『孫子』における天文と地理
1 兵家思想における合理性と神秘性
1.1 中国の天文と地理
1.2 権謀家の軍事思想
2 孫子における天文と地理
2.1 天文・地理の重要性
2.2 天とは……
2.3 天文占
2.4 寒暑と時制
2.5 孫子の地理認識
小結―「人」の視点
9 中国古来の哲理・五行思想
1 天の哲学
2 五行思想
3 五行災異
4 水と聴
5 五徳終始
6 水徳の王朝
7 科学理論への影響
10 中国の「はかり」の世界
1 中国の統一度量衡制
2 度量衡と声律
3 劉歆の三統哲学
11 術数的思考と中国医学
1 術数的思考
1.1 中国の数術
1.2 中国科学の計量的性格
1.3 数の二義性
1.4 術数学=暦算+占術
1.5 理数と命数の混淆
2 中国医学と術数的思考
2.1 方技の二義性
2.2 本草学と三品分類
2.3 営五十周
後 言