武田時昌:まえがき
第一部 術数学の学問的輪郭とその問題圏
武田時昌:東アジア科学史研究の新展開-術数学研究プロジェクト
清水浩子:陰陽五行説の構造的把握
安大玉:蔡元定と西学-「性理精義」における風水と蔡元定に対する評価をめぐって
金永植:『周易』占に対する丁若鏞の見解
第二部 宇宙論、自然観の新展開
小澤賢二:古代中国における上帝信仰と千畝の戦いー言葉を発さない中国の神についての言語分析と古天文学から見た歴史背景
鄭宰相:「太一」の宇宙論と政治哲学
名和敏光:馬王堆漢墓帛書≪陰陽五行≫乙篇の構造と思想
李文揆:南北朝時代の天文記録-正史天文関連「志」の日・月食記録を中心に
第三部 近世科学文化の形成と拡充
加藤千恵:道教における養胎の技法
髙井たかね:明清居住空間考-八仙卓と庁堂を中心に
古藤友子:東アジア食文化の新考察-17世紀日本の食物本草書からみる
李文揆:19世紀初の朱子学的潮汐説の再構成-柳徽文(1773~1832)の『滄浪答問』を中心に
多田伊織:近世医書の流通とその行方-小島宝素堂関連資料をめぐって
第四部 伝統科学から見た西学受容の諸相
金文鎔:朝鮮後期における西洋数学の影響と数理観念の変化
文重亮:創造的逸脱の想像-19世紀初における李圭景の天と地に関する思惟 薩日娜:清末明治期におけるユークリッド幾何学の伝播